婦人科豆知識

ミレーナ

「ミレーナ」の適応が拡大されました。

写真:ミレーナ

黄体ホルモンが付加された子宮内避妊システム『ミレーナ』は、2010年から日本でも避妊方法のひとつとして使われています。

子宮内避妊器具(リング)は子宮の中に挿入することによって受精卵の着床を防ぐ避妊方法で、医師の手によって一度挿入すれば長期(製品により2~5年)の避妊が可能です。

ピルにも使われている黄体ホルモンが付加された子宮内避妊システム「ミレーナ」は、従来のリングのもつ【長期の避妊】というメリットに加えて、ピルの特徴である【避妊効果が高い】というメリットを併せ持った避妊方法で、効果は5年間持続します。

従来のリングでは、装着後に月経量が増えることがありましたが、ミレーナでは黄体ホルモンのおかげで子宮内膜が薄くなるため、徐々に月経量が減少し、約20%の女性では月経が起こらなくなります(★月経量の減少については個人差があります)。また、月経痛も緩和するため、子宮内膜症、子宮腺筋症、子宮筋腫などを背景にした月経困難症や貧血の改善にも有効です。このような特徴があるため、ミレーナは2014年から月経困難・過多月経の治療として保険が適用されるようになりました。

付加されている黄体ホルモンは子宮内膜だけに作用し、血液中にはほとんど入らないので、ピルで起こる可能性のある副作用(血栓症・吐き気・むくみなど)は少なく、月経周期にも影響を与えません。無月経になることもありますが、排卵そのものがなくなるわけではありません。妊娠を希望するときは抜去することで可能になります。また、高血圧・喫煙・体重などが原因で低用量ピルが服用できない方でも使うことができます。

挿入後数日間は、出血・下腹部痛・おりもの等の症状が見られることがあります。また、挿入後の数ヵ月は月経の持続が長くなりますが、通常は半年程度で挿入前と同程度の日数になり、多くの場合その後はさらに短くなります。
まれに、気づかないうちに脱出してしまうことがありますので、位置や出血状況などを確認するために、定期的な検診が必要です。

ミレーナは避妊目的で使用する場合は自費診療(当クリニックでは50,000円)になりますが、過多月経や月経困難症の治療として使用する場合は保険診療(超音波検査なども含め約20,000円)で行うことができます。

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